欲しいものが、欲しいね。

植草甚一さんほど尊敬すべき人物はいないなァ。まねてもなれる存在ではないよね。

The Complete 'In A Silent Way' Sessions

Miles Davisマイルス・デイヴィス

「The Complete 'In A Silent Way' Sessions 」

生誕75周年のマイルス・デイヴィスの未発表演奏シリーズのコンプリートです。

Complete in a Silent Way Sessions

Complete in a Silent Way Sessions

 

 

「Filles De Kilimanjaro」から「In A Silent Way」までのアルバムと、「In A Silent Way」用に68年9月24日~69年2月20日の5ヵ月間に残した未発表4曲、未発表ヴァージョン4曲を含むレコーディング集の3枚組です。

タイトル曲のリハーサルテイクを聴くためだけでもこの盤を手に入れる価値がある。

ディスク1は「キリマンジャロの娘」「ウォーター・ベイビーズ」等にも収録された曲を含む'68年9~11月のセッション。チック・コリアフェンダー・ローズ、トニー・ウィリアムスのリズム等に、新たな音楽を作り出そうと模索するマイルス・バンドの姿が浮かび上がる。

ディスク2は'68年11月~'69年2月のセッション。ここで注目なのは「In a Silent Way」収録曲がアルバム用に編集される前の状態が聴けることだ。この編集前バージョンを聴いてみると、基本的にはディスク1と同路線であるとわかる。これを編集後(ディスク3収録)と聞き比べてみると、テオ・マセロによると思われる編集の巧みさに驚く。特にA面の「Shhh/Peaceful」はその効果が大きく、やや退屈な部分もある曲を、編集の結果緊張感のある音楽に仕上げている。

ディスク3は'69年2月のセッションで、トニー・ウィリアムスの代わりにジョー・チェンバースが入る。彼はこの2曲のみ演奏しているが、個人的にはこの後ドラムスを担当するジャック・デジョネットよりも好ましい演奏だと思う。これに加えてアルバム「In a Silent Way」のオリジナル・バージョンが収録されている。

 

 1
1.Mademoiselle Mabry
2.Frelon Brown
3.Two Faced
4.Dual Mr. Anthony Tillman Williams Process
5.Splash
6.Splashdown

 2
1.Ascent
2.Directions I
3.Directions II
4.Shhh / Peaceful
5.In A Silent Way (rehearsal)
6.In A Silent Way
7.It's About That Time

 3
1.The Ghetto Walk
2.Early Minor
3.Shhh/Peaceful (LP Version)
4.In A Silent Way / It's About That Time (LP Version) 

 

マイルス・デイヴィス(tp)
ウェイン・ショーター(ts,ss)
チック・コリア(p)
ハービー・ハンコック(p)
ジョー・ザヴィヌル(org,p)
ジョン・マクラフリン(g)
デイヴ・ホランド(b)
トニー・ウィリアムス(ds)
ジャック・デジョネット(ds,tamb)
テオ・マセロ(tamb)
ジョー・チェンバース(ds)