欲しいものが、欲しいね。

植草甚一さんほど尊敬すべき人物はいないなァ。まねてもなれる存在ではないよね。

Face The Music

Sinne Eeg(シーネ・エイ)

「Face The Music」

Face the Music

Face the Music

 

こんな歌手がいたんだ。と思うほど世界は広い。デンマークの歌姫シーネ・エイは、母国デンマークで2度目のベスト・ジャズ・ヴォーカル・アルバム賞を受賞しました。

声質が重厚で艶があります。さらにスキャットも味がある。ピアノトリオも歌手を支えて冴え渡る演奏で楽しませてくれます。

本作は6曲のオリジナルと、レナード・バーンスタインの「サムホエア」、ジョー・サンプルの「ワン・デイ・アイル・フライ・アウェイ」、デューク・エリントンの「キャラヴァン」、ミシェル・ルグランの「これからの人生」、ビリー・ホリデイの歌唱で知られる「月光のいたずら」などで構成されています。

冒頭の「月光のいたづら」、ウォウォイェイェブーパスパーとスキャットが炸裂します。続く3曲は自作のもので、語るようにスローに歌ったり、ベースランニングに合わせて歌ったり、曲の変化が激しい素敵なピアノトリオとのコラボがあったりと楽しめます。5曲目の「Somewhere」、ここでの迫力ある歌を聴いていて、ああナンシー・ウイルソンに似ているなと思いました。7曲目の「Taking It Slow」、ちょっとアフリカンな感じは、ダイアン・リーブスを思い出します。一方、9曲目の「I Draw A Circle」は、パャパャと軽やかな歌声を聴かせてくれます。フリューゲルホーンのゲスト奏者もよし。ヨーロピアン・ジャズが人気を得ていますが、このアルバムもその一つになると思います。ディープ・ボイスとピアノ・トリオがお好きな方にお勧めです。

1. What A Little Moonlight Can Do 月光のいたずら
2. Crowded Heart クラウデッド・ハート
3. The Best I Ever Had ザ・ベスト・アイ・エヴァー・ハッド
4. High Up In The Sky ハイ・アップ・イン・ザ・スカイ
5. Somewhere サムホエア
6. Let's Face The Music and Dance レッツ・フェイス・ザ・ミュージック・アンド・ダンス
7. Taking It Slow テイキング・イット・スロウ
8. New Horizons ニュー・ホライズン
9. I Draw A Circle アイ・ドロウ・ア・サークル
10. What Are You Doing The Rest Of Your Life これからの人生
11. Caravan キャラヴァン 

 

シーネ・エイ:vocals

ヤコブ・クリストファーセン:piano

モルテン・ランズボル:bass

モルテン・ルンド:drums 他