欲しいものが、欲しいね。

植草甚一さんほど尊敬すべき人物はいないなァ。まねてもなれる存在ではないよね。

Jazz The New Chapter

 Various Artists

「Jazz The New Chapter」

これが”今”のジャズだ。 

JAZZ THE NEW CHAPTER

JAZZ THE NEW CHAPTER

 

 21世紀以降のシーンを網羅した世界初のJAZZ本「Jazz The New Chapter」による初の公式コンピュレーション。

 

1. J・ディラルード Robert Grasper*1
2. トライバル・ダンス Lionel Loueke*2
3. マグノリア feat.ベッカ・スティーヴンス Taylor Eigsti*3
4. ルビールーズ・ララバイ Brian Blade & The Fellowship Band*4
5. フー・ゼイ・ウィッシュ・アイ・ワズ Christian Scott*5
6. リー・モーガン・ストーリー feat.ジョン・ロビンソン&クリスチャン・スコット Ben Williams*6
7. ザ・リアル Derric Hodge*7
8. ライジング・サン Takuya Kuroda*8
9. ヴァンガード Jose James*9
10. ジ・イン・クラウド Gregory Porter*10

11. アワ・シークレット・ワールド Kurt Rosenwinkel*11
12. エリシュタ Tigerah Hamasyan*12
13. アフリカ Next Collective*13
14. ワンダーラヴ feat.クリス・ターナー Kris Bowers*14

 

 

*1:ロバート・グラスパー。ヒップホップ系の名曲をピアノトリオスタイルで紡ぐ。丁寧にJ・ディラの楽曲のメロディをなぞりながら、大胆すぎるほど流麗なメロディに生まれ変わらせる。

*2:リオーネル・ルエケは類い希なるリズム感とテクニックで高い評価を得ていた西アフリカのベナン出身のジャズ・ギタリスト。

*3:ベッカ・スティーブンスはNYを代表する声の一人。ベッカの情感豊かな声が印象的なこの曲はテイラー・アウグスティのオリジナル曲。

*4:ウェイン・ショーターからジョニ・ミッチェルノラ・ジョーンズからジョシュア・レッドマンまでと共演してきた最強ドラマー・ブライアン・ブレイドが率いるバンド。

*5:クリスチャン・スコットはポリティカルな姿勢や、自らの出自を誇示しているかのようなスピリチュアルな楽曲で知られる逸材。

*6:ベン・ウィリアムスはセロニアス・モンク・コンペティション優勝のベーシストであり、パット・メセニーにも起用されているテクニシャン。

*7:デレク・ホッジはロバート・グラスパーの右腕として知られる。テレンス・ブランチャーやマルグリュー・ミラーからの信頼も厚い。本作は8人のミュージシャンが即興演奏をしながらアンサンブルを構築して作り上げた。煌びやかなサウンドスケープ。クリス・ディブのドラムの破壊力にも圧倒される。

*8:トランペッター岡田拓也のブルーノートデビュー作から。ヒップホップ寄りの重心の低いビートを大胆に取り入れ、岡田のトランペットの力強いヴォイスの魅力を前面に出した。

*9:ホセ・ジェイムズのブルーノート・デビュー作における重要作。ディアンジェロ系譜のネオソウル・サウンドの更新を目指した特筆に値する曲。グラスパー以降のビートを駆使した、よりジャージーで、フレキシブルな新しいネオソウル。

*10:グレゴリー・ポーターはスピリチュアル・ジャズの力強さにソウルのメロウネス、ゴスペルの清らかさまでが宿る強烈なヴォーカリスト。個性的な作詞、社会風刺さえ盛り込む世界観を持つストーリーテラー。グレゴリーのブルーノート移籍作。

*11:カート・ローゼン・ウィンケルはブラッド・メルドとともに90年代以降のジャズ・シンン最大のカリスマとして存在したギタリスト。ジャズとヒップホップの融合に貢献。

*12:ディグラン・ハマシアンはセロニアス・モンク・コンペティションで優勝する実力者でありながらジャズの枠から大きく飛躍した活躍を続けている。本作はアルメニアの古い民謡から、北欧の変拍子メタルやエレクトロニカにも接近し、それらをジャズの即興にまとめた。

*13:ネクスト・コレクティブは現在のNY若手プレイヤーが一堂に会し同世代の曲をカヴァーするプロジェクト。

*14:クリス・パワーズはセロニアス・モンク・コンペティションの優勝者で、ホセ・ジェイムズが信頼すを寄せるピアニスト。様々なジャンルのビッグネームがこぞって起用する才能で、黒田拓也は彼を「天才」と断言する。