欲しいものが、欲しいね。

植草甚一さんほど尊敬すべき人物はいないなァ。まねてもなれる存在ではないよね。

Children Of The Sun

Joe Sample And NDR Big Band(ジョー・サンプル&NDRビッグバンド)

「Children Of The Sun」

アフリカ人たちへの思いを美しいピアノと壮大なアンサンブルで綴ったアルバムです。

チルドレン・オブ・ザ・サン

チルドレン・オブ・ザ・サン

 

 フュージョン曲と島の民族的な音楽が入る中、さまざまな音が引き立つよう構築していく抜群なセンスが感じられます。ジャズ・クルセイダーズのキーボード奏者を務める一方で、様々なソロ・プロジェクトでも活躍したのがジョー・サンプル(1939-2014)です。

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1995年ヴァージン諸島のサン・クロワを訪れたジョーは、キャリル・フィリップスCaryl Phillipsという在イギリスの黒人作家が書いた『ケンブリッジ(Cambridge)』に出会います。サン・クロワはカリブ諸島がアフリカからつれられてきた奴隷をアメリカやヨーロッパに送り出していた経由地でした。そこには過酷な奴隷生活を強いられた“チルドレン・オブ・ザ・サン”と呼ばれたアフリカ人たちがいました。

クレオール*1としてかねてから奴隷の歴史、黒人の歴史に大いなる興味を持っていたジョーはこの本に深く感銘し、訪れていたサン・クロワの景色とともに、ミュージカル作品を作れないかと考えのです。

NDRビッグバンドとは、Norddeutscher Rundfunk (NDR) (North German Broadcasting)の略。つまり北ドイツ放送局所属のビッグバンドです。

 

01 - I Wanna Go Home

02 - Buttermilk Sky

03 - Islands Of The Mind

04 - Rumfire

05 - Gold In The Cane (Intro)

06 - Gold In The Cane

07 - I Believe In

08 - Children Of The Sun

09 - Blue Abyss

10 - Creole Eyes

11 - Albatross Day

*1:混合の民。混血の文化。混種の言葉。それがクレオールである。もともとは植民地生まれの混血の白人を意味してました。たとえばフランス人が海外に進出して植民地をつくると、やがて現地人との間に子供が生まれます。その子を本国生まれの子供と区別するためにクレオールと呼んだのだそうです。