ジャズ・ヴォーカルといえば Chet Baker(チェット・ベイカー) の「Sings」や Helen Merrill(ヘレン・メリル) の「Helen Merrill」、日本人では伊藤君子などが好きな歌手です。
カーメン・マクレーンやクリス・コナーなどどこからも異論がでない歌手もいます。ビリー・ホリディなど心を揺さぶられる声やデミス・ルソス(DEMIS ROUSSOS)などもいいですね。
ジャズ・ヴォーカルとポピュラー・シンガーとの境目はどこにあるのでしょうか。そんな疑問がわいたので調べてみました。
ジャズ・ヴォーカルの定義の一つとしていちばんわかりやすいのが「人間の声を楽器のように使って、トランペットやサックスがアドリブをとるのと同じ事をやる」という説明があります。
- アーティスト: エラ・フィッツジェラルド&ルイ・アームストロング,エラ・フィッツジェラルド,ルイ・アームストロング,オスカー・ピーターソン,ハーブ・エリス,レイ・ブラウン,バディ・リッチ
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2014/10/08
- メディア: CD
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エラ・フィッツジェラルドがよくやっている「ウビダバ、シャバダバ」という「スキャット・ヴォーカル」です。スキャット・ヴォーカルは、類・アームストロングが歌詞カードを落としてしまい、とっさにこの手を思いついたという切もあります。
次の説明は「原曲のメロディーを少し崩して歌手の個性を出す」というものです。ただ、この説明だとポピュラー歌手も使うことがある歌唱法なので程度の差に収まってしまいます。
したがって、ジャズ・ヴォーカルは定義が定まったものではなく、個人の力量の違いによる境目が曖昧な音楽と深く考えずに楽しむのがどうやら正解のようです。